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AI経由の流入と問い合わせは、どう測る?不動産会社の反響の入口別に整理
結論から言うと、AI経由の反響は、GA4とSearch Consoleだけでは一部しか見えません。電話・LINE・来店の入口は、お客様への聞き取りで補います。この記事は、反響の測り方を見直したい不動産会社の経営者・Web担当者向けに、見えるものと見えないものを公式ヘルプで確認して整理します。
執筆・編集:合同会社 My Agent Works。公式ヘルプの確認日は2026年10月8日です。順位・表示・引用は保証しません。
反響の入口ごとに、AI経由はどこまで見えるか
不動産会社の反響は、ウェブのフォームだけではありません。入口ごとに、測れる範囲が違います。
| 反響の入口 | 計測で見えるもの | 計測では見えないもの |
|---|---|---|
| 自社サイトのフォーム | GA4で、訪問の参照元や、フォーム送信までの流れ | 参照元が分からない訪問の出どころ。AIの回答を見たあと、社名で検索して来た場合の最初のきっかけ |
| 電話 | 通話件数(電話機・通話記録の側) | 何を見て電話したか。聞き取りをしなければ記録に残りません |
| LINE | 友だち追加・メッセージの件数(LINEの管理画面の側) | 友だち追加の前に何を見たか。こちらも聞き取りが必要です |
| 来店 | 来店の件数(受付の記録の側) | 来店前の行動の全体。受付での聞き取りが頼りです |
| ポータル経由 | ポータル側の管理画面にある反響数 | ポータルを見る前にAIで調べたかどうか |
※この表は、公式ヘルプで確認した仕様と、各入口の一般的な記録のされ方を整理したものです。
ポイントは、AIは入口の1つではなく、入口の手前の行動になりやすいことです。AIの回答で知った会社を社名で検索して電話をかけた場合、計測の上では「社名検索」や「電話」として記録され、最初のきっかけは残りません。AIに引用されない場合の確認手順は、ChatGPTに自社が出ないとき、不動産会社が確認する理由と手順に整理しています。
GA4では、AI経由の流入をどこまで見られるか
GA4は、サイトにタグを入れて、訪問後の行動を記録する仕組みです。見える範囲と見えない範囲を、公式ヘルプの記述で分けます。
見えるもの:AI アシスタントのチャネル
GA4のヘルプによると、デフォルト チャネル グループに「AI アシスタント」があります。ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、Grok などのソースからユーザーがサイトにアクセスする際のチャネルとされています。参照URLがAI アシスタントのリストと一致すると、メディアは「ai-assistant」に設定されます。
含まれないもの:GoogleのAIによる概要・AIモード
同じヘルプに、AI アシスタントのチャネルからGoogleのAIによる概要とAIモードは除外される、と書かれています。GA4ではオーガニック検索に含まれ、AI機能経由の分だけを分けて見ることはできません。AI機能での表示回数は Search Console の生成AIパフォーマンス レポートで見られますが、訪問数ではありません。
見えないもの:回答の中での表示
GA4は、サイトにタグを実装して行動データを収集する仕組みです(Search Consoleとの併用を説明するGoogleのページ)。AIの回答に自社名や自社ページが出ても、クリックされてサイトに来なければ、タグが動かず記録されません。GA4に出ないことは、AIの回答に出ていないことを意味しません。
読むときの注意
- 参照元が分からない訪問:デフォルト チャネル グループの定義では、参照元が「(direct)」でメディアが「(not set)」または「(none)」の訪問が Direct です。AIのアプリや環境によって、参照元が付くかどうかは異なる可能性があります。今回確認したヘルプには、AIサービスごとに参照元が付くかどうかの個別の説明は見つかりませんでした。Direct の中にAI経由の訪問が混ざっている可能性は、否定できません。
- リストに無いサービス:分類されるのは、参照URLがGoogleのリストと一致した場合です。リストの中身はヘルプ本文には書かれておらず、どのサービスが対象かは確認できていません。
- 問い合わせまでの距離:GA4にはキーイベントという考え方があります。フォーム送信などをキーイベントとして設定しておけば、AI アシスタント経由の訪問のうち、送信に至った件数を数えられます。電話・LINE・来店は、サイト上のボタン操作などで計測を設定しない限り、GA4には入りません。
Search Consoleでは、何が見られるか
Search Consoleは、Google検索での表示とクリックを見るツールです。GA4とは見ている場所が違います。
- AI機能の表示が含まれる場所:Googleの公式ページ「AI機能とウェブサイト」には、AI機能(AIによる概要やAIモードなど)に表示されるサイトも、Search Consoleの全検索トラフィックに反映される、と書かれています。具体的には、検索タイプが「ウェブ」のパフォーマンス レポートに含まれます。
- 数え方:Search Consoleのヘルプでは、AIによる概要の中のリンクをクリックすると1回のクリックとして数えられ、掲載順位は、AIによる概要に付与される順位が検索結果内で1つのみで、概要内のすべてのリンクに同じ順位が付く、と説明されています。AIモードでは、フォローアップの質問が実質的に新しいクエリになる、とあります。
- 見えないもの:検索タイプは「ウェブ」に含まれますが、AIによる概要・AIモードでの表示回数だけは「生成AIパフォーマンス レポート(検索)」で見られます(2026年8月31日に全サイトへリリース)。見られるのは表示回数で、ページ・国・デバイス・日付で分けられます。クエリ別の表示やクリック数は、このレポートのヘルプには記載がありません。ChatGPTなど他社AIの回答は対象外です。
- 追加の要件:同じ公式ページには、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もない、と書かれています(2025-12-31)。ただし生成AI向けガイド(2026-09-23)は、Search Consoleの「検索の生成AI機能」にサイトが含まれていることも条件に挙げています。
当社のサイトでの実測
当社(合同会社 My Agent Works)のサイト(my-agent.work)の Search Console「生成AIパフォーマンス レポート(検索)」では、検索タイプ「ウェブ」・過去28日(2026年10月8日に取得)で、AIによる概要・AIモードに当社ページへのリンクが表示された回数が44回(日本43回・米国1回)でした。ページ別では、用語の総覧ページ(LLMO・GEO・AEO…)が29回です。サイト全体の検索表示回数ではありません。件数が小さいため、増減の傾向を示すものとしては扱っていません。
電話・LINE・来店は、どう聞き取るか
計測で見えない入口は、お客様への一言の質問で補います。ただし、聞き方を間違えると、数字がゆがみます。
聞き方の例
「差し支えなければ、当社を知ったきっかけを教えてください」。答えるかどうかを、お客様が選べる聞き方にします。
選択肢の例
ポータルサイト/当社のサイト/Google検索/地図/AIの回答(ChatGPTなど)/SNS/ご紹介/チラシ・看板/その他/覚えていない。複数選べるようにし、「AIの回答」を選んだ場合は、差し支えなければ使ったサービス名を自由記入で残します。
記録のしかた
日付・入口(電話・LINE・来店)・きっかけ・自由記入を、1件1行で残します。「覚えていない」「答えたくない」も、1つの回答として数えます。空欄と区別しないと、AI経由の割合が見かけ上、変わります。
個人情報についての注意
- 聞き取りは任意にする:答えなくてもよいことを前提にし、答えなかったことで対応を変えません。
- 個人と結び付けない記録を基本にする:集計が目的なら、氏名や連絡先と結び付けない記録で足ります。顧客台帳と結び付けるかどうかは、社内の個人情報の取扱い方針に従い、利用目的を決めてから運用します。法律上の扱いは、社内の責任者や専門家にご確認ください。
- GA4に個人情報を送らない:Googleの公式ポリシーでは、個人を特定できる情報(メールアドレス、個人の携帯電話番号など)をGoogleに送信することが禁止されています。フォームの入力内容や、ページのURLに氏名・連絡先が入る形でタグを設定しないよう、制作担当者と確認してください。
- 回答は記憶に頼る:答えが、実際に最初に見た場所とは限りません。1つの回答を、唯一の原因として扱わないでください。
計測の限界と、数字の読み方
AI経由の反響は、件数がまだ小さいことがあります。小さい数字は、増減だけを見ると、読み誤りやすくなります。
少ない母数で増減を断定しない
当社のサイトの、AI機能での28日44回の表示は、前の期間と比べて数回増えても、傾向と呼べる規模ではありません。件数が少ないうちは、増減より、どの入口からどんな問い合わせが来たかの中身を残します。
ツール同士の数字は合わない
Googleのページには、Search ConsoleとGA4のデータが一致しない理由として、実装・Cookie・タイムゾーン・正規URL・botの扱いの違いが挙げられています。両者は足さず、別の物差しとして並べます。
表示の数と反響の数は別
表示回数やクリック数が増えても、問い合わせが増えたとは限りません。表示・クリック→サイト訪問→問い合わせ→来店・契約を、別の段階として記録します。
計画づくりは30・60・90日の実装計画と反響まで見る機能紹介に整理しています。なお、AIの回答での表示そのものは、計測ツールでは見えません。表示を確かめる調査はAIチャネル別の診断、用語はGEOとSEOの違い、サイト側の整備は情報基盤の記事をご覧ください。
よくある質問
確認できる事実と、確認できなかった点を分けて答えます。
GA4でAIからの流入は分かりますか?
一部は分かります。GA4のデフォルト チャネル グループには「AI アシスタント」があり、ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、Grok などのソースからの訪問が対象です。参照URLがGoogleの定義するAI アシスタントのリストと一致した場合に分類されます。一方、GoogleのAIによる概要とAIモードは除外されます。AIの回答の中に自社名や自社ページが表示されただけで、クリックされなかった場合は、サイトに訪問がないためGA4には記録されません。
Search ConsoleでAIによる概要やAIモードでの表示は見られますか?
GoogleのAI機能(AIによる概要やAIモードなど)に表示されたサイトは、検索タイプが「ウェブ」のパフォーマンス レポートに含まれます、とGoogleの公式ページに書かれています。検索タイプは「ウェブ」に含まれますが、AIによる概要・AIモードでの表示回数だけは「生成AIパフォーマンス レポート(検索)」で見られます(2026年8月31日に全サイトへリリース)。見られるのは表示回数で、ページ・国・デバイス・日付で分けられます。クエリ別の表示やクリック数は、このレポートのヘルプには記載がありません。ChatGPTなど他社AIの回答は対象外です。
電話・LINE・来店のお客様には、何と聞けばよいですか?
「差し支えなければ、当社を知ったきっかけを教えてください」のように、答えるかどうかを相手が選べる聞き方にします。選択肢にはポータルサイト、当社のサイト、Google検索、地図、AIの回答、SNS、ご紹介、チラシ、その他、覚えていない、を並べ、複数選べるようにします。氏名や連絡先と結び付けて記録するかどうかは、社内の個人情報の取扱い方針に従います。
AI経由の問い合わせが増えたかどうか、何件から判断できますか?
何件以上なら判断できる、という基準は、今回確認した公式資料にはありません。当社のサイトでも、生成AIパフォーマンス レポートで見た、直近28日のAI機能での表示回数は44回で、数回の増減で傾向を断定できる規模ではありません。件数が少ないうちは、増減ではなく、どの入口からどんな問い合わせが来たかの中身を記録して読むほうが、判断を誤りにくいと考えます。
出典と確認日(2026年10月8日)
以下の公式ページを、2026年10月8日に開いて確認しました。本記事の実測は、当社サイト(my-agent.work)のSearch Console生成AIパフォーマンス レポートの1件だけで、顧客の実測結果ではありません。
- Googleアナリティクス ヘルプ:デフォルト チャネル グループ — 「AI アシスタント」チャネルの説明と定義。Google の AI による概要と AI モードは除外。Direct・Organic Search・Referral の定義。
- Googleアナリティクス ヘルプ:トラフィック ソース ディメンション — 「参照元」と「メディア」の説明。UTMが未設定の場合の「(not set)」。
- Googleアナリティクス ヘルプ:アトリビューションのスタートガイド — キーイベントを割り当てる考え方。
- Googleアナリティクス ヘルプ:個人を特定できる情報(PII)の送信禁止 — メールアドレスや個人の携帯電話番号などの送信を禁止。
- Google検索セントラル:AI機能とウェブサイト — AI機能に表示されるサイトは、検索タイプが「ウェブ」のパフォーマンス レポートに含まれる。追加の要件はない(2026-09-23のガイドは別条件あり)。
- Search Console ヘルプ:検索パフォーマンス レポート — クリック数・インプレッション数・CTR・平均掲載順位の定義。検索タイプ「ウェブ」。
- Search Console ヘルプ:表示回数、掲載順位、クリック数とは — クリック・表示回数・掲載順位の数え方。
- Search Console ヘルプ:生成AIパフォーマンス レポート(検索) — AIによる概要・AIモードでの表示回数を見るレポート。2026年10月8日に確認。
- Google検索セントラル:Search Console と Google アナリティクスの併用 — 両ツールのデータが一致しない理由。
- 個人情報保護委員会:法令・ガイドライン等 — 個人情報保護法のガイドライン等への索引ページ。条文の本文は本ページには載っておらず、法律上の扱いは本記事では解説していません。
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